PICES-\/TCODE 出席報告

JODCニュース No.62(2001.3)から抜粋

  第9回PICES(北太平洋海洋科学機構)年次総会に併せてTCODE(データ交換技 術委員会)が2000年10月25日〜26日に函館において開催されましたので、その概 要を報告します。なお、PICESの概要およびTCODEの主な任務についてはJODCニ ュースNo.56を参照してください。 

1. 出席委員等

  日本からは、水産庁の時村委員とJODCの長井が出席するとともに、(財)日本水路 協会海洋情報研究センター(MIRC)の永田所長及び鈴木主任研究員・小熊研究員が オブザーバーとして参加した。日本以外の国の出席者は以下のとおりである。

カナダ : Mr. Robin M.Brown(海洋科学研究所(IOS)) TCODE委員長 
中 国 : Mr. Ling Tong(水産科学アカデミー黄海水産研究所) 
韓 国 : Dr. Hae Seok Kang(韓国海洋研究所(KORDI)) 
ロシア : Dr. Igor I. Shevchenko(太平洋水産海洋学研究所(TINRO)) 
米 国 : Dr. Bernard A. Megrey (NOAA海洋水産業務局アラスカ水産科学センター)  
          Dr. Thomas C. Royer(オールド・ドミニオン大学 沿岸海洋物理学センター) 

2. 主な議事内容

 (1) 各国の現状
  日本からは、JODCの現状として長井から1999年にマレーシアで開催された ICIWP'99の概要を、また時村委員から水産研究所が公開している海洋生物データイ ンベントリーについて報告した。

 (2) TCODE/NPTT/WG13合同ワークショップ 
  2000年10月20日〜21日に筑波で開催されたTCODE/NPTT/WG13合同ワーク ショップについて議長から、このワークショップではCO2のデータインベントリーの現 状が日本、米国及びカナダからなされ、今後はこれらのデータインベントリーの統合 についてTCODEも協力して試行することになった旨の報告がなされた。

 (3) 電子ポスターセッション
  日本、米国、カナダからそれぞれ一遍づつの発表があった。日本からはMIRCから 海底地形データとその表示ソフトが紹介された。


 (4) 2000/2001年の活動計画

1) GLOBECデータの管理
   PICES加盟国のGLOBEC(世界海洋生態系国際共同研究)データのインベントリーを IPO(GLOBECの国際事務局)に提出するよう努める。
2) TCODE/WG13 CO2データの統合化
   CO2に関するワークショップとWG13の最終報告書として公表される予定のデータイ ンベントリーの統合に協力する。
3) PICESホームページの充実
   他のグループの協力も得つつ長期時系列データのインベントリーを改善する。
4) 電子ポスターセッションの開催
   次回のPICES会議において電子ポスターセッションをTCODEが主催する。メインテー マは「各国の海洋データセンターの活動状況」である。

 (5) 次回会議予定

  次回のPICES第10回総会は、2001年10月5日〜同月15日にカナダのビクトリ アで開催される予定。この総会の前数日間に各種ワークショップも開催される。


(JODC所長  長井 俊夫)