東北海区における動物プランクトンデータセット
 

水産庁東北区水産研究所
1.調査の目的
 東北海区(千葉県野島崎南南東線以北から北海道東方に至る海区:木村1949)における動物プランクトン現存量は、水域、水塊、水温等の環境条件や季節、年によって大きく変動する。従って、それらを餌とする回遊性魚類の漁場形成機構の解明やこの海域の生物生産量を推定するためには、このような時空間的存在状態を把握することが重要であり、そのための基礎資料とすることを目的とする。

2.調査の方法
1)採集方法と処理
 動物プランクトンを採集するに当たっては、全て丸特プランクトンネット(口径45cm、側長100cm、網目0.33mm : GG54)を使用して、深さ150m層から(もしくはワイヤー長で150mを)海面まで垂直曳網した。また、一部の調査航海を除いて、濾水計は殆ど使用していない。
 採集した標本は直ちに10%ホルマリンで固定し、調査終了帰港後に東北水研の実験室でその湿重量の測定を行った。湿重量(wet weight)の計量は、クラゲ類やサルパ類を除いてから、ネットと同じ網目の布片を張り付けた大型ピペットで水を取り除いた後、さらに濾紙上で十分に水分を除去して、感度10mgの上皿天秤(後に電子天秤)を用いて行った。他の試験研究機関が採集し、東北水研に送付されてきた標本も、同様に処理した。従って、測定した湿重量は23.8m3(=π×0.225×0.225×150)の水柱内の動物プランクトンの湿重量である。

2)参加機関
 丸特ネットによる動物プランクトンの採集は、カツオ・サンマ・サバ資源等に関する東北水研独自の調査を始め、漁況海況予報事業海洋調査、各種漁場一斉調査、200海里水域内漁業資源調査等で関係試験研究機関が実施したものである。

3.収録データについて

調査期間 :
1949年〜1990年
標本採集点数 :
17,547点
調査海域 :
東北海区、本州・四国・九州の太平洋沿岸 [標本採集点図]
データの収録形式 :
[データファイルの説明ページへ]


4.データセットのダウンロード

 (ダウンロードシステムは現在作成中)