************************************************** * 必ず初めにお読み下さい * ************************************************** 本CD-ROMには 1 気象庁全球モデルの物理診断データ(1996年4月-1996年9月) およびこれを表示するためのソフトウェアとして 2 GrADS(IBM-PC,Macintosh用の各バージョン) を収録しています。データとGrADS関連ファイルは2個のディレクトリ (Macintoshの場合はフォルダ、以下同様)にわけて格納し、さらにデー タは月別に、また、GrADS関連ファイルは機種別に各々のディレクトリ に格納しています。以下は利用の際の注意事項です。 1 気象庁全球モデル物理診断データについて (1)収録したデータの仕様 データは各月の1日00UTCから、以降6時間毎の格子点予報値の6時間 平均値(ただし、可降水量のみ各時刻の解析による瞬間値)で、解像度 は緯度経度とも2.5度間隔です。要素毎に一か月分を1ファイルにまと め、月別のディレクトリに収録しています。データを格納したファイ ル名は要素名+拡張子(.dat)です。このほかに要素名+拡張子(.ctl)と いうファイルを同じディレクトリに同数収録しています。これはGrADS でデータを表示する際に必要なファイルです。詳しくは2をおよみ下さ い。 (2)収録した要素 要素名 データの内容 単位 rof 流出量 [m/day] fllh 潜熱 [W/m**2] flsh 顕熱 [W/m**2] ltrs 蒸散 [W/m**2] lint 遮断損失 [W/m**2] rrc 降水(対流) [mm/day] rrl 降水(大規模凝結) [mm/day] uwv 水蒸気水平フラックス x [m/s] vwv 水蒸気水平フラックス y [m/s] rsub 最下層放射フラックス(短波上向き) [W/m**2] rsdb 最下層放射フラックス(短波下向き) [W/m**2] rlub 最下層放射フラックス(長波上向き) [W/m**2] rldb 最下層放射フラックス(長波下向き) [W/m**2] rsut 最上層放射フラックス(短波上向き) [W/m**2] rsdt 最上層放射フラックス(短波下向き) [W/m**2] rlut 最上層放射フラックス(長波上向き) [W/m**2] cla 全雲量 rcsb 雲放射強制力(短波地表面) [W/m**2] rclb 雲放射強制力(長波地表面) [W/m**2] tpw 可降水量(snap shot) [kg/m**2] (4)データの形式 データは4バイト浮動小数点形式で、(90N,0E)を始点に、西から東 へ、ついで北から南へ順に格納しています。2.5度間隔の全球データ ですから、東西方向は144回、南北は73回の繰り返しとなります。 データ読み込みのサンプルプログラム(IBM-DOS用)を付録に示します。 参考にしてください。 (5)データの不具合 収録したデータは、日々の全球モデル出力から得られたものですが、 保存時の不具合により次のような一部不正確なデータがあります。 rcsb 雲放射強制力(短波天頂) rcst 雲放射強制力(短波地表面) cla 全雲量 いずれも6時間平均値であるが、最初の1時間分がカウントさ れておらず、本来の値のおよそ5/6程度になっている。 rclb 雲放射強制力(長波地表面) rclt 雲放射強制力(長波天頂) いずれも6時間平均値であるが、最初の3時間分がカウントさ れておらず、本来の値のおよそ3/6程度になっている。 これらのデータに限らず、各データは全球モデルの本来の出力に対し 常に微小量の誤差を含んでおり、例えば、定義上は正の値しか取らな いデータであっても、微小な負の値になっていることがあります。 2 GrADSについて GrADS(the Grid Analysis and Display System)はBrian E. Doty (Center for Ocean-Land Atmosphere Interactions, University of Maryland)によって開発されたデータ表示ソフトウェアです。著作権、 インストールの方法、使用方法などについて、必ず付属のドキュメン トファイルを読んだ上でご利用願います。 本CD-ROMにはIBM-PC DOS,Macintosh 用のGrADSを収録しています。 いずれもβバージョンであることに注意の上、ご利用願います。また Macintosh用としてはMacLHAで各ファイルをアーカイブしたファイル をMacGZIPで圧縮して収録しています。使用の際は、MacGZIPまたは互 換ソフトウェアで展開した後、MacLHAで解凍して下さい。ただし、 MacLHAは同様にMacGZIPで圧縮して収録していますので、必要な場合 は展開してご利用下さい。 UNIXバージョンや最新バージョンが必要な場合は、次のサイトから FTPで入手することができます。 http://grads.iges.org/ 3 著作権など 本CD-ROMに収録した気象庁全球モデルデータの著作権は気象庁に帰属 します。利用は非営利目的に限ります。また、本データを利用した成果 には、気象庁提供データであることを明示してください。 収録されたデータを利用した結果は利用者の責任によるものとし、気 象庁はいかなる保証もしないことをご了解下さい。 本CD-ROMに収録したデータ表示ソフトウェアGrADSの著作権はB.E.Doty に帰属します。使用による結果については利用者の責任によるものとし、 開発者および気象庁はいかなる保証もしないことをご了解ください。 本CD-ROMに収録した圧縮ソフトウェアMacLHAの著作権は石崎一明氏に 帰属します。付属のドキュメントファイルを事前に読んだ上でご利用下 さい。使用による結果については利用者の責任によるものとし、開発者 および気象庁はいかなる保証もしないことをご了解下さい。 本CD-ROMの内容に関する問い合わせは気象庁数値予報課まで。 <付録1> データを読み込むためのC言語の関数。IBM-PC用に、バイト反転をしてい る。RISCチップなど非インテル系のCPUを用いたシステム(UNIX,Macintosh など)では、反転なしで用いる。 /********************************************/ /* 1時刻分の全球データを読み込む関数 */ /* データファイルには全雲量を指定 */ /* エラー処理などは省略している */ /* timeには、月の何回めのデータかを指定する */ /* 0 <= time < 月の日数*4 */ /********************************************/ #include <stdio.h> #define IM 144 #define JM 73 #define SEEK_SET 0 void reverse_b(char*, int); int dataread(int time,float data[]) { FILE *fp; char *d; d = (char*)data; fp = fopen("cla.dat","r"); fseek(fp,time*IM*JM*sizeof(float),SEEK_SET); fread(data,sizeof(float),IM*JM,fp); reverse_b(data,IM*JM); fclose(fp); return; } /**************************/ /* バイト反転のための関数 */ /**************************/ void reverse_b(char *d, int num) { int i; char *dd; char tmp; dd = d; for (i = 0; i < num; i++) { tmp = dd[0]; dd[0] = dd[3]; dd[3] = tmp; tmp = dd[1]; dd[1] = dd[2]; dd[2] = tmp; dd += 4; } } /********************************/ /* サンプルプログラムはここまで */ /********************************/ <付録2> 収録されているデータを表示するには、GrADSをインストールした上で、 カレントディレクトリをデータ(拡張子.datをもつファイル)およびコン トロールファイル(拡張子.ctl)のあるディレクトリにします。そこで、 $ grads -l とタイプします。するとGrADSのプロンプト(ga>)が表示されます。次に、 ga> open rof.ctl ga> set t 1 4 ga> d rof とすると、流出量データの1日(4回)分が表示されます。月平均値(31日 124回)をみる場合は ga> clear ga> d ave(rof,t=1,t=124) などとします。 なお、収録しているコントロールファイルはIBM-PC用のファイルで あり、Macintoshで用いる場合は、形式の変換(行末処理)が必要となり ます。また、非インテル系のCPUを用いたシステム(UNIX,Macintoshな ど)ではオプションの OPTIONS BYTESWAPPED の1行の削除が必要となります。具体的には下の例を参考にして ください。 DSET ^cla.dat UNDEF 0 OPTIONS YREV OPTIONS BYTESWAPPED <=== この1行を削除 XDEF 144 LINEAR 0.00 2.50 YDEF 73 LINEAR -90.00 2.50 ZDEF 1 LEVELS 9999 TDEF 120 LINEAR 00:00Z01APR1996 06HR VARS 1 CLA 0 99 全雲量 ENDVARS